いよいよオープニング、ターコイズのメンバーとゲストの城間さん(ドラム)が「Love Me Do」のイントロを演奏し始めるが、足達さん(リンゴ役)の姿はない。。。。と、すぐに今回の主役らしき人物が、バズーカ砲のようなモノを抱えてゆっくりとやって来た。真っ赤なシャツにキラキラとした光り物を身につけ、金髪に髭(髭は途中で剥がれてしまいました)、サングラス姿という装いを見ると、リンゴ?!という事は、その怪しげな人物=(イコール)足達さんのようだ。
足達さんはステージに上がり、ピースサインを大きく振り上げ、ハンドマイクで踊りながら「Love Me Do」歌い出す。 「Love Me Do」を歌い終えると、「What's My Name? 〜 Ringo! What's My Name? 〜 Ringo!」と繰り返し、「今日で65歳です。このあいだNEWアルバムを出しました。(NEWアルバムを)聴いてくださ〜い!」とリンゴになりきっていて、演奏だけでなく見た目にもリンゴに近づけようと趣向を凝らしている。
リンゴのソロナンバーの中でも有名な、「It Don't Come Easy」「No No Song 」「You're Sixteen」の3曲を続けて踊りながら歌い、次は、ステージ前にセッティングされたドラムを叩きながら「Only You」「Six O'clock」をしっとりと歌う。
歌い終わると「Six O'clock はポールとリンダが作ってコーラスでも参加している作品で、いい曲ですよね〜」とニッコリ。歌声とギャップのあるほんわか口調で、本人にその気はなくても、一瞬にして観ているこちら側の力を抜いて、その独特の世界に引き込んでゆく。
続いて、足達さんがリンゴのアルバムの中で一番好きだという「リンゴ・ラマ」から「Never Without You」「I Think Therefore I Rock 'n' Roll」の2曲を演奏。客席の目の前でドラムを叩くその姿は、バンダナを振り乱し全身でリズムを生み出しているという感じであり、普段はなかなか近くで観ることが出来ない手元に注目すると、スティック捌きは実に軽やかで、釘付けになった。
次のコーナーでは、ふたりめのゲストとなるSaxのなっちゃん(加地直子さん)を迎えて、Saxを入れた7人(ターコイズ5人+城間さん+なっちゃん)編成で「Photograph」と「Oh My My」の2曲を豪華に演奏。Saxひとつの音が加わっただけでもグッッと違った雰囲気になり、更に盛り上げていく。
後半は、リンゴのオールスターバンドヴァージョンにアレンジしたビートルズ時代の曲を用意したと言い、まずは「Honey Don't」「Act Naturally」「I Wanna Be Your Man」が次々と演奏された。普段のステージでも聴いているビートルズナンバーたちが、形を変えて蘇る。
歌に踊り、ドラムと大忙しの足達リンゴを、後方で優しく見守りながらサポートしていたリンゴ役の大先輩である城間さんは、「Act Naturally」「I Wanna Be Your Man」でヴォーカルも聴かせてくれた。
「The End」では、足達リンゴが「Oh yeah, all right, Are you gonna be in my dreams tonight?」とハンドマイクで歌ったかと思えば、マイクを放り投げて即座にドラムへ向かい、城間さんとピッタリと合ったツインドラムのソロ!その迫力にも圧倒される。