Abbey Road Live Performance of The Beatles' Music

アクセスマップ お問い合わせ 英語サイト
1. Venus And Mars
(ヴィーナス・アンド・マース)
VENUS AND MARS
「ヴィーナス・アンド・マース」
TOCP-3129
1975年05月30日発売(英)
WINGS OVER AMERICA
「ウイングス・U.S.A.ライヴ!!」
TOCP-5986
1976年12月10日発売(英)
2. Rock Show
(ロック・ショー)
VENUS AND MARS
「ヴィーナス・アンド・マース」
WINGS OVER AMERICA
「ウイングス・U.S.A.ライヴ!!」
3. Jet
(ジェット)
BAND ON THE RUN
「バンド・オン・ザ・ラン」
TOCP-3128
1973年12月07日発売(英)
WINGS OVER AMERICA
「ウイングス・U.S.A.ライヴ!!」
WINGS GREATEST
「ウイングス・グレイテスト・ヒッツ」
TOCP-3132
1978年12月01日発売(英)
ALL THE BEST
「オール・ザ・ベスト」
TOCP-65517
1987年11月02日発売(英)
TRIPPING THE LIVE FANTASTIC
「ポール・マッカートニー・ライヴ!!」
TOCP-6481
1990年11月05日発売(英)
WINGSPAN-Hits&Histry
「夢の翼〜ヒッツ&ヒストリー」
TOCP-65746-47 2枚組み
2001年05月09日発売(日)
BACK IN THE U.S.LIVE 2002
「バック・イン・ザ・U.S. ライヴ2002」
TOCP-66110-1
2002年11月11日発売
BACK IN THE WORLD
「バック・イン・ザ・ワールド」
TOCP-66180-1
2003年03月29日発売
4. Big Barn Bed
(ビック・バーン・ベッド)
RED ROSE SPEEDWAY
「レッド・ローズ・スピードウェイ」
TOCP-3127
1973年05月04日発売(英)
5. Fine Line
(ファイン・ライン)
CHAOS AND CREATION IN THE BACKYARD
「ケイオス・アンド・クリエイション・イン・ザ・バックヤード」
TOCP-66460
2005年09月07日発売
6. Bluebird
(ブルーバード)
BAND ON THE RUN
「バンド・オン・ザ・ラン」
WINGS OVER AMERICA
「ウイングス・U.S.A.ライヴ!!」
WINGSPAN-Hits&Histry
「夢の翼〜ヒッツ&ヒストリー」
TOCP-65746-47 2枚組み
2001年05月09日発売(日)
7. Uncle Albert 〜 Adiral Halsey
(アンクル・アルバート〜ハルセイ提督)
RAM
「ラム」
TOCP-3125
1971年05月28日発売(英)
WINGS GREATEST
「ウイングス・グレイテスト・ヒッツ」
8. Tug Of War
(タッグ・オブ・ウォー)
TUG OF WAR
「タッグ・オブ・ウォー」
TOCP-3135
1982年04月26日発売(英)
WINGSPAN-Hits&Histry
「夢の翼〜ヒッツ&ヒストリー」
9. Take It Away
(テイク・イット・アウェイ)
TUG OF WAR
「タッグ・オブ・ウォー」
WINGSPAN-Hits&Histry
「夢の翼〜ヒッツ&ヒストリー」
10. Ebony And Ivory
(エボニー・アンド・アイボリー)
TUG OF WAR
「タッグ・オブ・ウォー」
ALL THE BEST
「オール・ザ・ベスト」
TRIPPING THE LIVE FANTASTIC
「ポール・マッカートニー・ライヴ!!」
11. Maybe I'm Amazed
(メイビー・アイム・アメイズド
 /恋することのもどかしさ)
McCARTNEY
「ポール・マッカートニー」
TOCP-3124
1970年04月17日発売(英)
WINGS OVER AMERICA
「ウイングス・U.S.A.ライヴ!!」
TRIPPING THE LIVE FANTASTIC
「ポール・マッカートニー・ライヴ!!」
WINGSPAN-Hits&Histry
「夢の翼〜ヒッツ&ヒストリー」
BACK IN THE U.S.LIVE 2002
「バック・イン・ザ・U.S. ライヴ2002」
BACK IN THE WORLD
「バック・イン・ザ・ワールド」
12. Lady Madonna
(レディ・マドンナ)
THE BEATLES 1967〜1970
「ザ・ビートルズ 1967年〜1970年」
TOCP-51129-30
1973年04月20日発売
PAST MASTERS VOLUME TWO
「パスト・マスターズVol.2」
TOCP-51126
1988年03月07日発売
WINGS OVER AMERICA
「ウイングス・U.S.A.ライヴ!!」
PAUL IS LIVE
「ポール・イズ・ライヴ」
TOCP-8071
1993年11月08日発売(英)
BACK IN THE U.S.LIVE 2002
「バック・イン・ザ・U.S. ライヴ2002」
TOCP-66110-1
2002年11月11日発売
BACK IN THE WORLD
「バック・イン・ザ・ワールド」
TOCP-66180-1
2003年03月29日発売
13. The Long And Winding Road
(ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード)
LET IT BE
「レット・イット・ビー」
TOCP-51123
1970年05月08日発売(英)
THE BEATLES 1967〜1970
「ザ・ビートルズ 1967年〜1970年」
WINGS OVER AMERICA
「ウイングス・U.S.A.ライヴ!!」
ANTHOLOGY 3
「ザ・ビートルズ・アンソロジー3」
TOCP-8705-6
1996年10月28日発売
THE BEATLES 1
「ザ・ビートルズ 1」
TOCP-65600
2000年11月13日発売(世界同時)
LET IT BE ...NAKED
「レット・イット・ビー...ネイキッド」
TOCP-67300-01
2003年11月11日発売
14. Figure Of Eight
(フィギュア・オブ・エイト)
FLOWERS IN THE DORT
「フラワーズ・イン・ザ・ダート」
TOCP-3139
1989年06月05日発売(英)
TRIPPING THE LIVE FANTASTIC
「ポール・マッカートニー・ライヴ!!」
15. Letting Go
(ワインカラーの少女)
VENUS AND MARS
「ヴィーナス・アンド・マース」
WINGS OVER AMERICA
「ウイングス・U.S.A.ライヴ!!」
16. Get Out Of My Way
(ゲット・アウト・オブ・マイ・ウェイ)
OFF THE GROUND
「オフ・ザ・グラウンド」
TOCP-3390
1993年02月08日発売(英)
(encore)
17. This Never Happened Before
(ディス・ネヴァー・ハプンド・ビフォア)
CHAOS AND CREATION IN THE BACKYARD
「ケイオス・アンド・クリエイション・イン・ザ・バックヤード」
18. Lucille
(ルシール)
THE BEATLES LIVE AT THE BBC
「ザ・ビートルズ・ライブ!!アット・ザ・BBC」
TOCP-65748-49
2001年06月08日発売(日)
CHOBA B CCCP
「バック・イン・ザ・U.S.S.R.」
TOCP-6869
1991年10月発売(英)

 メンバーが登場する前のステージには、所狭しと楽器が並んでいる。中央奥にはドラム、その手前にエレキ・ギターが3本、アコースティック・ギター2本、ベースが2本などのほか、キーボードが2ヶ所に設置されていて、うち1台は、ステージ中央の客席側に迫り出した所に用意されている。このような普段とは違うセッティングを見ると、さらに期待が高まってくる。

 ターコイズのメンバー5人と、今日のゲストであるSaxプレイヤーのNatsu(なっちゃん)がステージに現れた。ターコイズのポール役、ポッキーさんは、ステージ中央に立ち、まずはリッケン・ベースを担いだ。間もなくギターがゆっくりと響きだし、「Venus And Mars」が演奏された。メドレーで次の曲「Rock Show」、さらに「Jet」が続き、勢いをつけながら盛り上がる。ウイングス(ポールが結成したバンド)が実際にライヴのオープニングに演奏していたこのメドレーで、ターコイズのポール特集ステージが始まった。

 「Jet」が終わると、ポッキーさんが「Happy Birthday ポール!」と叫び、「今年、ポール・マッカートニーは昨日で64歳になったわけですね。ビートルズ時代に“自分が64歳になったら”という曲(「When I'm Sixty-Four」)まで書いていて、、、え〜、その曲の内容と今とは全く違った結果になってしまったわけですけれど。。。まぁ(ポールを)元気づける意味も込めて、気持ちが届けばいいなぁと思って今日は演りたいと思います。」と、ポールへの気持ちを語り、「次の曲もウイングスのナンバーです。「Big Barn Bed」」と紹介。
 イントロのチャーリーさん(普段はジョージ役)が弾くギター・リフに続いてポッキーさんが歌い出す。チャーリーさん、大ちゃん(普段はジョン役)、ユキエちゃん(今日はリンダ役)の入り交じるようなコーラスも印象的だった。続けて「Fine Line」が演奏された。

 ポッキーさんが、リッケン・ベースからアコースティック・ギター(テキサン)に持ち替えている間、大ちゃんが進行する。「今、おおくりした「FIne Line」は、一番新しいポールのアルバムに入っているはずですが、ポールはどんどん今でも新しいアルバムを出してますから、我々も新しいのを出されるとそこからも演らなきゃいけないんじゃないか、という気持ちになってしまって、大変なんですけれども。ジョンとジョージは悲しいことに、もうちゃんとした新しいアルバムは出てこないと思うんで、曲も限られてくるんですけど、ポールは今でも出してますからスゴイですよね。ポールと言えば、皆さんご存じの通り、ビートルズ時代、最初デビュー前はギターで、途中でベースになったんですけど、すごい才能の持ち主で、どんな楽器でもちょっと弾いたらスグそこそこ出来るようになっちゃうという話しを聞いたことがあるんですけれども、アコースティック・ギターも上手いですし、独特の弾き方してますしね。この独特というのが大切ですね、誰が弾いてるかすぐに分かるというのが大切です。それでピアノも上手いですしね、ポールのパートの人は全部出来なきゃいけないから大変ですねー。」と、ポールの才能と精力的な活動を讃えると同時に、そのパートを担当するポッキーさんを労ってから、次の曲「Bluebird」を紹介。

 ポッキーさんと大ちゃんの2人がアコースティック・ギターを弾き始め、優しくポッキーさんが歌っていく。それは、「WINGS OVER AMERICA」のヴァージョンで、澄み切ったギターの音色、足達さん(普段はリンゴ役)がブラシを使ってゆっくりと刻むリズム、なっちゃんのSax、美しいコーラスがひとつになって、あの雰囲気を作りだしていた。

 「Bluebird」が終わると、大ちゃんが今度は、アコースティック・ギターからベースに持ち替えた。そして、曲の構成が斬新な「Uncle Albert 〜 Admiral Halsey」と、人生を綱引きに例えた「Tug Of War」が演奏され、「Tug Of War」のエンディングをユキエちゃんが弾いている間に、ポッキーさんがアコースティック・ギターからリッケン・ベースに、大ちゃんはベースからギターに、と2人が楽器を持ち替え始めた。まるで歌舞伎の早替えのように、あっという間に持ち替えて、そのまま次の曲「Take It Awat」へと移っていく。こうして、ライヴで演奏するには手強そうな3曲が見事に一気に演奏された。

 「Take It Away」が終わると、「今から、また新たにゲストが来てくれることになってるんです」とポッキーさんが話す。すると、ここABBEY ROADの姉妹店であるbonilla(ボニーラ)から、ヴォーカルの松(しょう)ちゃんとベーシストの安藤さんが登場。安藤さんはご自身のベースを抱えてステージに上がり、松ちゃんは、ステージに上がるなり「みなさんドウモ!Hello Everybody、ワタシは、キョウは、アメリカからキマシタ。お父さんスティーヴィー(ワンダー)、お母さんレイ・チャールズ。キョウは、コノ歌、ポールと共演デキルこと、ホントに、、、アノ、、、“嬉しいです”って日本語でナンて言うんデスカ??」とスティーヴィー・ワンダーの子供?になりきって話しだし、会場を笑いの渦に巻き込んだ。
 そして、これから歌うの曲の説明を始める。「これは特別な歌で、みなさんご存じでしょうけれども「Ebony And Ivory」という歌で“Love And Peace”ですね。これはみなさんも一緒に歌ってほしいので」と言い、客席に向かって、予め歌詞を何度も繰り返して教えてくれた。しかし、その歌詞が少し違い、そのたびにポッキーさんに歌詞が違うことを指摘されるが、挫けずに松ちゃんは説明を続ける。
 「Ebonyは、仏壇に使われている黒檀のことで、Ivoryは象牙のこと。象牙は取りすぎちゃいけないんですよ。それはピアノの上ではとっても仲良くしてるのに、地球の上で僕たちはどうして仲良くできなんだろう、コノヤロー!ってポールも怒ってるんですよ。だからみんな仲良くしようよって事で、みなさん、一緒に歌いましょう〜!」と松ちゃん流の楽しいトークが炸裂した。

 ポッキーさんと松ちゃんはハンド・マイクで歌い、ベースは安藤さんが弾く。演奏前は、冗談ばかり言っていた松ちゃんだったが、歌い出すと実にソウルフルな歌声で客席を魅了した。また、安藤さんのメリハリのあるテクニック全開のベースにも釘付けになる。ステージには総勢8人という豪華な演奏となり、演奏前の松ちゃんからの指導の甲斐もあって、客席も一緒に楽しく歌った。その「Ebony And Ivory」が終わるとすぐ、松ちゃんは「象牙と黒檀はあまり取らないようにね」と言い残して、安藤さんとともに、大きく手を振りながらすぐに去って行ってしまった。

 次は、大ちゃんがまたまたベースを持ち、ポッキーさんは、ステージ中央の客席側に迫り出した所に設置されているピアノに移動。「今度はものすごい最前線に来てしまいましたが、、、ではピアノの曲を聴いてもらいたいと思います。」と言って、名曲「Maybe I'm Amazed」が演奏された。人気がある曲だけに、ほんの少しピアノの音が聞こえてきただけで、“待ってました!”というような拍手が客席から聞こえてきた。そのピアノの前奏も滑らかに決まり、ゆっくりとスケールの大きいサウンドが広がっていく。

 「Maybe I'm Amazed」に続けて「Lady Madonna」、「The Long And Winding Road」が演奏され、普段演っているビートルズのヴァージョンとは少し違う「WINGS OVER AMERICA」に近いアレンジになっていて、なっちゃんのSaxも効いていた。

 「The Long And Winding Road」が終わると、そのまま次の曲へと移り、ユキエちゃんがシンセサイザーの音を操る。その音を聴いて、次はあの曲か?!と思いめぐらせている間、大ちゃんはベースからギターに持ち替え、ポッキーさんはピアノから移動し、リッケン・ベースを準備。足達さんのカウントとともに「Figure Of Eight」が演奏された。客席からは、曲に合わせてピタリと揃った手拍子が鳴り響く。
 続いてギターが冴え渡る「Letting Go」。チャーリーさんは、このステージでは2本のギターを使い分け、随所にカッコいいリードギターを聴かせてくれるとともに、コーラスでも大活躍している。
 気が付けば「Maybe I'm Amazed」から「Letting Go」まで、ポール自身がウイングスやソロでのライヴで演っていたナンバー、5曲が一気に演奏されていた。

 「Letting Go」が終わると、ポッキーさんが「次の曲で今日は最後となります。来月の7月10日に、ターコイズは足達くんが、リンゴのバースデー特集をやりますのでね、そちらも良かったらぜひ来て頂きたいと思います。」などと締めのご挨拶をして、最後の曲へ。「Get Out Of My Way」で賑やかに終了した。

 ラストの曲「Get Out Of My Way」が終わった瞬間、拍手と「アンコール!」の声が続き、ポッキーさんが「サンキュー!どうもありがとうございます。」と応える。「これはアンコール曲には合わないかなぁとも思ったんですが、アンコールを頂いたら、思い切ってこの曲を演ろうと思って、選びました。」とポッキーさんが語っている間、今度はユキエちゃんが最前線のキーボードに送りこまれた。

 そのフォーメーションで演奏されたのは、ポールの最新アルバムに収録されている「This Never Happened Before」。ピアノを基調とした曲で、ユキエちゃんがゆっくりとピアノでイントロを弾くと、スーっとその世界に引き込まれていく。ポールならではの特徴ある難しそうなメロディーを、ポッキーさんがベースを弾きながら丁寧に歌っていき、Saxのなっちゃんは、ステージ右のキーボード(なっちゃんはキーボードも弾きこなします)でストリングスを担当。そんなバラード曲を、客席は静かに聴き入っていた。

 続けて、ロックンロールのナンバー「Lucille」が演奏された。間奏では、ポッキーさんが、メンバーをひとりひとりを紹介すると、それぞれがソロを弾いて応えていく。「なっちゃん(Sax)→大ちゃん(ギター)→チャーリー(ギター)」と順番に紹介していき、最後に「ユキエちゃん」と紹介すると、

 ユキエちゃんは、突然、迫り出しステージを駆け下りて、キーボードの反対側からピアノ・ソロを弾き始めた!!!想像しただけでも頭の中が混乱しそうな技を、ゆきえスマイルでさらりと披露。
 そんな見所がいっぱいのノリノリ「Lucille」で、今年のターコイズ・ポール特集ステージが終わった。

 ポールファンの目線で選曲し、ソロの有名曲からマニアックなナンバーまで、次々に発信し続けるポッキーさん。その演奏には、ただコピーするだけではなく、アコースティック・ギターや、ベースなど、ポール独特の奏法をも研究した跡が窺える。そんなポールへの情熱は、遠く離れたポール・マッカートニーにもきっと届いたことだろう。

 

 

***** Photos & Report by s.s