大ちゃん(ジョン役)は、ジョンが「LIVE IN NEW YORK CITY」で着ていたようなミニタリー・ジャケットを着て、そして、ジョンの曲が大好きだという足達さん(普段はリンゴ役)は“WAR IS OVER”と書かれたTシャツを着て準備万端のご様子。
すると、すぐに迫力のイントロで「New Yourk City」が演奏された。ゲストの黒岩さんが弾くピアノと、Natsu(なっちゃん)のSaxも加わり、6人編成の演奏で賑やかに幕を開けた。
次の曲は「Power To The People」。イントロなしで“Power To The People”と繰り返すヴォーカルのみで始まり、すぐに一斉に楽器が入ってくる。なっちゃんのSaxや、ポッキーさん(普段はポール役)が弾くベースラインも効いている中、大ちゃんも力を込めて熱唱する。エンディングでは、また“Power To The People”とハモリも美しくヴォーカルのみでピタッと終わるという、ニクイくらいにカッコいいこの曲をガツンと聴かせてくれた。
続いては、柔らかな曲調の「Woman」。先程の「Power To The People」で叫んでいた歌声が、こうも変わるかと思うほど優しく滑らかに歌っていく大ちゃん。チャーリーさん(普段はジョージ役)が高音のハーモニーをつけていく。
うっとりと「Woman」を聴き入った後、今度は「I'm Losing You」が演奏された。これは、アルバム「DOUBLE FANTASY」に収録されているヴァージョンではなく、「JOHN LENNON ANTHOLOGY」に収録されているヴァージョンを少しターコイズでアレンジしたのだそう。原曲よりもさらにヘヴィーで聴き応えがあった。
確かに東洋的な曲調で、ゆったりと心が穏やかになっていく。そしてジョンの包容力みたいなものも感じられた。大きな愛に包まれた「Beautiful Boy」に続いては、躍動感いっぱいの「Whatever Gets You Thru The Night」。またガラリと違ったジョンのナンバーで、観客も曲に合わてリズミカルな手拍子で参加する。
「Whatever Gets You Thru The Night」を聴くと、「真夜中を突っ走れ」という邦題通りに、真夜中にジャージに着替えて突っ走りたくなると話す大ちゃんが、次のコーナーの曲を紹介する。
「次は、自分が最も不得意とする分野、“愛”がテーマの歌「Love」と、それに続いて2曲、ターコイズでは初めて演る曲です。ひじょぉーーーに緊張しますが、まずはボクと黒岩くんのみで愛の曲を歌うわけですね。ちょっと気持ち悪いですけど。。。最初は、オノ・ヨーコさんに向けて作った曲なんだろうなぁと思っていたんですけれども、よくよく聴いてみると、そうじゃないんじゃないかなぁと思ってきました。もし機会がありましたら、みなさんも歌詞をじっくり見てみてくださいね。」と話す。
“愛”は不得意分野と話していたが、しっかりと研究・分析しているようにうかがえた。
黒岩さんの弾くピアノが響くと、空気がピーンと張り詰める。ピアノとアコースティック・ギターのみの演奏のため、よりヴォーカルが引き立ち、シンプルな歌詞だがズシリと心に響く。ジョンは詩人だなぁ、とつくづく感じた。
「Love」が終わると、すぐにチャーリーさんが弾く哀愁のあるギターが、フェード・インしてきて「Steel And Glass」が演奏された。先程、大ちゃんが言っていた、“ターコイズで初めて演奏する曲その1”だ!!迫力あるヴォーカルと、ジョン独特の混沌とした雰囲気が印象的なナンバーだった。
そのまま足達さんがドラムを叩き続け、次の曲「Sunday Bloody Sunday」へと移っていき、“ターコイズで初めて演奏する曲その2”に興奮が高まる。ポッキーさんとチャーリーさんが高音のコーラスを繰り返えす中、大ちゃんの叫び声が響く。そして、小柄ななっちゃんが膝を曲げながら全身で力いっぱいSaxを吹き、高音のSaxが悲鳴のように響きわたった。
黒岩さんが弾く流れるようなピアノで「Jealous Guy」が始まった。ゆったりとした曲調に乗せて、不安で複雑な気持ちが歌われている。そんな弱い部分が歌われているのも、また惹きつけられる要素かもしれない。そんな事を感じながら聴いていると、そのとき哀愁のある口笛が。。。聞こえました!ちゃんと聞こえましたとも!口笛!
「Jealous Guy」が終わると、なっちゃんが小さな鐘を3回鳴らした。そう!「(Just Like) Starting Over」です。ターコイズは普段のステージでもこの曲を演奏してくれるのだが、何度聴いても、その都度、元気と勇気をもらえる。
元気を注入された後は、Saxのイントロで「Woman Is The Nigger Of The World」が始まった。サビのところでは、足達さんのドラムにどんどん力が込められ、大ちゃんのヴォーカルとともに迫力を増していった。
大ちゃんから次の曲が最後であることが告げられると、客席に鈴が配られた。
「クリスマスも近くなってきましたので、平和の意味も込めて「Happy Xmas」を歌いたいと思います。ぜひとも皆さん、一緒に歌も参加してもらいたいんですけれども、その鈴でも参加してもらいたいと思います。」と話し、「決して勝手に鈴を振らずに、なっちゃんの鈴に合わせて振るように」などと、注意事項を語る大ちゃん。
そして、きっちりと「ステージが終わったら、ちゃんと速やかに鈴を返すようにお願いしますね。回収して、もし数が合わなかったら、出口で一回ジャンプしてもらいますからねっ!」と念を押してから、「Happy Xmas (War Is Over)」が演奏された。